ーローフードの一週間実践レシピ集—朝・昼・夜・作り置きまでー
2025.10.17

ローフードのレシピ基本ルール
ローフードは「生でおいしい」を起点に、火を使わずに仕上げるのが基本です。温度の目安は四十六度前後まで。味は酸・油・塩・甘み・香りの五要素を小さじ単位で微調整すると、素材の個性が際立ちます。まずは家にある道具で再現できるレシピから始め、慣れたら下処理や盛り付けで変化をつけましょう。
味付けの黄金比
レモン果汁1:オイル1:塩0.1:甘み0.3を基本に、材料の水分量で前後させます。甘みはデーツ、はちみつ、りんご果汁の順で軽く。香りはハーブと柑橘の皮で整え、にんにくはほんの少しだけにとどめます。
下処理のコツ
葉物は流水でしっかり洗って水切りし、果物は食べる直前に切ると水っぽくなりません。ナッツは前夜に水に浸けておくと口当たりが滑らかになり、ディップ作りが快適です。器具は使用前後に洗浄し、まな板は生食用と加熱用で分けると衛生的です。
朝にさっと作れるレシピ
朝は「噛む」か「飲む」を選びます。噛む日は大きめカットで満腹感を、飲む日は種子やナッツを足して腹持ちを強化。冷たい一品でも温かいハーブティーを合わせると体が冷えにくく、午前の集中力が安定します。
グリーンスムージー(1人分)
材料:ほうれん草ひとつかみ、バナナ1本、りんご1/2個、レモン果汁小さじ1、水120ml、チアシード小さじ1
作り方:全てをブレンダーで30秒ほど攪拌。摩擦熱が上がらないよう短時間で止め、必要なら氷を1個加えます。仕上げにレモンの皮をすりおろすと香りが引き立ちます。
りんごチアプディング(前夜仕込み)
材料:りんごすりおろし150g、アーモンドミルク120ml、チアシード大さじ2、シナモン少々、レーズン小さじ2
作り方:容器に全材料を混ぜ、冷蔵で一晩。朝、刻んだくるみをひとつかみ加え、食感をプラスします。
昼の主菜級サラダと和え物
昼は「色の数=栄養の多様性」と考え、三色以上を必須にします。たんぱく質源を一つ入れ、噛みやすいサイズに整えるのがポイントです。塩は少なめで、レモンとオイルの香りで満足感を底上げします。
アボカド海藻ボウル
材料:アボカド1個、きゅうり1本、トマト小1個、わかめ戻し40g、レモン果汁小さじ2、オリーブオイル小さじ2、塩少々、白ごま小さじ1
作り方:角切りにした具材をやさしく和え、最後にごまを振ります。コクが欲しい日は刻みナッツを小さじ1追加。
カラフル刻みサラダ(包丁だけ)
材料:にんじん1/2本、紫キャベツ1枚、パプリカ1/2個、ロメイン2枚、ひよこ豆水煮80g、レモン果汁小さじ2、オイル小さじ2、塩少々
作り方:全てを細かく刻んで混ぜるだけ。時間がある日は塩を先に振って3分置き、余分な水分を拭うと味がぼやけません。
夜は温冷ペアリング
夜は冷えを避けるため、「生1:温1」の構成にします。主菜は温かいスープや蒸し料理にして、副菜でローフードを取り入れると体が楽です。香りを立たせる柑橘やハーブは、遅い時間でも重くなりません。
きのこマリネと温豆腐
材料(マリネ):生しいたけ4枚、マッシュルーム4個、レモン果汁小さじ2、オリーブオイル小さじ2、塩少々、タイム少々
作り方:薄切りきのこを調味料で和え、10分おきます。温めた絹ごし豆腐にのせ、黒こしょうをひと振りして完成。
かぶの薄切りカルパッチョ
材料:かぶ2個、塩少々、レモン果汁小さじ2、亜麻仁油小さじ2、ケッパー小さじ1、ディル少々
作り方:薄切りのかぶに塩を軽くなじませて数分置き、水気を拭って調味料と和えます。ディルを散らし、香りを楽しみます。
常備のドレッシング&ディップ
味の決め手はソースにあります。三種類を回せば飽きずに続けられ、野菜の種類が少ない日でも満足度が保てます。週末に小瓶へ仕込んで、3〜4日で使い切りましょう。
レモン胡麻ドレッシング
材料:レモン果汁大さじ2、白練りごま大さじ1、オリーブオイル大さじ1、はちみつ小さじ1/2、塩少々、水大さじ1
作り方:小瓶でよく振るだけ。濃度は水で調整。蒸し野菜にも合います。
カシューナッツディップ
材料:生カシューナッツ80g(ひと晩浸水)、水60ml、レモン果汁小さじ2、にんにく少々、塩少々
作り方:滑らかになるまで攪拌。スティック野菜、海苔巻きのコク出し、サンドのソースに万能です。
デザートとスナック
甘い一品もローフードでつくれます。果物の甘さにナッツのコクを合わせ、少量で満足できる設計に。冷蔵で数日保つものを選ぶと、間食が整います。
ベリーのココナッツパフェ
材料:ミックスベリー120g、ココナッツヨーグルト150g、デーツ2粒、くるみひとつかみ、レモン皮少々
作り方:器に層状に重ね、刻んだデーツとくるみを散らします。仕上げに皮をすりおろし、香りを立てます。
カカオエナジーボール
材料:デーツ100g、アーモンド80g、カカオパウダー大さじ1、塩ひとつまみ
作り方:全てをフードプロセッサーでまとめ、ひと口大に丸めて冷蔵。持ち歩きに便利で、カフェの誘惑に負けません。
買い物リストと作り置き計画
週の序盤は葉物と果物を中心に、後半は根菜と海藻で回すとロスが出にくいです。タンパクは豆腐、豆、ナッツをローテーション。色の数が減る日は、ハーブと柑橘で香りの立体感を補います。
週末の三十分仕込み手順
1) 葉物を洗って水切りし、保存容器へ。2) ナッツを浸水。3) ドレッシング二種を小瓶に。4) きのこマリネを仕込む。5) りんごチアを混ぜて冷蔵。ここまでで平日の朝昼が劇的に楽になります。
平日の運用ルール
朝はスムージーかプディング、昼は主菜級サラダ、夜は温冷一品ずつ。外食の日は色の多い副菜を選び、帰宅後に果物を追加しないのがリズム維持のコツです。
まとめ
ローフードのレシピは、手に入りやすい材料と簡単な手順で十分に成立します。味の黄金比と下処理、常備ソースを三種回すだけで、飽きずに続けられます。まずは一週間、ここに挙げたメニューをそのまま試し、自分の生活に合う比率へ微調整していきましょう。